皆さんは『理学療法士』という名前を聞いたことありますか?
ほとんどの人は、「福祉関係の仕事」って答えたりとか「マッサージ師みたいな仕事」とかって思うかもしれませんね。
理学療法士という職業は、病院や施設などで患者様(或いは利用者様)相手にリハビリを行う職業なんです。特に、怪我や病気になり、「歩く」とか「立つ」、または「座る」という動作ができない(難しい)な場合に、その動作が可能になる(できる限り近づける?)よう様々な方法からリハビリを展開していきます。
実際に働いていると、「揉んでもらえると楽になるよ」とか「マッサージ気持ち良いね」とかっていわれることもしばしば・・・。実際にはマッサージではなく、関節を動かしながらの正常運動を促している訳ですが・・・。これって結構凹む一言だったりします。
人間の行動には必ず動機が存在します。よって次はなぜ理学療法士という職業を選んだのか?について書きたいと思います。
おそらく今現在理学療法士の人や学生さんの多くは、自分がリハビリを受けたことがきっかけだった場合、家族の誰かがリハビリを受けていてそのときこの職業と出会った、な気がします。自分の周りのPTは大体こんな感じでした。
自分もある意味これと同じかもしれません。でもちょっと違うかも?
自分は保育園の年長さんのとき、突然台所で倒れました。手足の力が抜けてしまい、意識もフワフワした感じになったことがあります。専門用語で言うと、一過性脳虚血発作に伴う弛緩性麻痺を呈しました。
その後病院へ何年も通うことになりました。その過程の中で検査をし、『もやもや病』という診断を受けました。何千人に一人の割合で発生する病気なそうです。症状としては過呼吸状態(泣いたり走ったりした時などの浅い呼吸を繰り返し行ったとき)で、片側の手足の力が抜けてしまいます。その症状は数分で治ります。
その後、小学校4・5年生で2度手術をしたことで症状は急激に減り、今はごく普通に仕事をしたり運動したりと生活において支障はありません。
その2度の入院の中で、小学生ながら「すごいみんなのお世話になったなぁ、自分も医療関係の仕事をしてお世話する側になりたいな」と思った気がします。
それから数年がたった中学2年生のとき、鎖骨骨折をしてしまい入院・手術をしました。そのときになって初めて、理学療法士という職業を知ることになりました。
「すごい仕事だなぁ、自分もこの仕事がしてみたい」
そう思った中学2年生が自分の中のターニングポイントでした。
それから高校・大学と自分の夢に向かってひたすらがんばり、そしてこの春に国家試験に合格をし、今があるのです。
ちなみに、鎖骨骨折をしてリハビリをした病院が今自分が働いている病院でもあるんですね!!
実際に仕事をしてみると、患者様は人それぞれ、十人十色症状であったり状態であったり違うわけで、同じ方法でリハビリをしていくわけにはいかないのですね。
その人にとっての一番難しいことは何か?その人にとって今できることは何か?その人が退院してから幸せに暮らしていけるにはどうすればよいのか?と、自分の中で考えながら、見つからないけど答えを手探りながらも見つけながら一対一で向き合っていかなければなりません。
理想と現実は大きく違っていたけど、でも自分にとってやりたい仕事であったし、こんな未熟な自分であっても待っている患者様もいる。自分にしかできないものを常に全力で出し切り満足してもらうこと、これが一年目の自分の中の理学療法士像なのかもしれません。
今国試を頑張っている人もたくさんいると思います。
今はつらいかもしれないけど、今頑張れば今以上に得られるものがこの先たくさん待っています。来春、同じスタートラインに立っていることを祈ります。
がんばれ!!
少しでも力になってあげられるように・・・。
posted by わたる at 19:56| 岩手 ☁|
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